毎日食べても飽きない、シンプルだけど上質でちょっと贅沢な味わいのアイス。
そんなPARMの開発エピソードを
ご紹介します。
PARMの開発に着手したのは2003年。すでに発売されていた人気アイスに続く、多くのお客様に愛される「一歩先を行くアイス」の開発を志しました。
ただし、開発プロジェクト最初の段階ではコンセプトも何も決まっていない。「多くのお客様に愛される新しいアイスとは何か。」この問いがPARMの全ての始まりでした。
「多くの人に愛されるアイスとは何か」を考えるなかで、当時のアイスクリーム市場は子供向けのアイスが主流だったことに目を向けました。そこでひらめいたターゲットは“大人”。
繊細な舌を持ち、味の違いがわかる大人に向けた、味はもちろんのこと食感や口どけでも満足してもらえるアイス。
これこそが一歩先を行く新しいアイスになり得るものだと考え、大人がスイーツを食べたいと思ったときに選ばれるような「大人が満足できるシンプルでちょっと贅沢なチョコバーアイス」というコンセプトのもとPARMの開発が本格的にスタートしたのです。
シンプルで上質な美味しさを生むためにはどうするべきか。コンセプトを実現するためにまずはアイスクリームから着手しました。
違いがわかる繊細な舌を持つ大人も満足できるアイスクリームを作るには、質の高い乳原料を使用することが必要だと考えました。プレミアムアイスクリームで濃厚な乳のコクやうまみを生み出すために使われる脱脂濃縮乳やクリーム、マスカルポーネチーズなど、こだわりの乳原料を選定しました。
チョコバーアイスなので、どんなにアイスクリームが美味しくてもチョコとの相性が良くなくてはなりません。チョコに負けない「乳風味のコク」や「後味のキレ」など、味わいから食感に至るまで何度も試作しては緻密な調整を繰り返し、最適な製造条件を導き出していきました。
これまでにない一歩先を行くチョコバーアイスを作るには、アイスクリームが美味しいだけではいけません。
アイスクリームとチョコを同時に味わえる、この理想を追い求めながらチョコの開発にも取り組みました。
アイスクリームとチョコではパターンを出せるのはチョコのほうが多かったため、アイスクリームに対して最適なチョコを作り出す、そのような手法を取りました。ビター、ミルク、ホワイトそれぞれ50~60種類ずつのチョコを、アイスクリームとのバランスを考えながら試食。
特にこだわったのが、アイスクリームとチョコの一体感です。厳選した植物油脂を配合することで、パリっと割れずに、しっとりと生チョコのような噛みだしのコーティングチョコを実現しました。
開発に際し、味わい以外に重視しこだわり抜いたのが「食感」でした。当時のアイス市場は硬い食感の商品が主流。なめらかでとろけるような柔らかい食感をどうにか実現できないか。
柔らかい食感を残すには、氷の粒子を細かくする必要がありました。そこで鍵となったのが冷凍技術です。当時の日本では主流でなかった設備を海外から導入・改良し、液状のアイスミックスからソフトクリーム状のアイスにするフリージングという製造条件の研究や急速冷凍によって、理想の食感を追求しました。
その当時の努力が実り、他のアイスとは違うPARMならではの“はむっと”食感が生まれたのです。
2003年に開発を始めたPARMは、約1,000本もの試作を経て、2年後の2005年に発売されました。
シンプルな美味しさを追い求めたため見た目にインパクトはなく、当時のアイスクリーム市場においてその違いをお客様に感じてもらえるのだろうか。不安を抱えながらのスタートでした。
発売当初はなかなかお客様に手にとってもらえず、軌道に乗らなかったのも事実です。それでも積極的な試食販売などを通してじわじわと売れ行きが良くなり、気がつけば大人がストレスの多い社会から抜け出して“落ち着いた時間”に楽しむアイスとして知ってもらえるようになりました。
今では「毎日食べてます」といった声もいただけるほど、多くのお客様に愛される商品となっております。これからも、こだわり抜いた味わい、食感、口どけ、そして多彩なフレーバーをお楽しみいただき、PARMで日常のちょっとした贅沢をご堪能いただけると嬉しい限りです。