開発秘話

大人が満足できるシンプルで上質なアイスクリームを目指して

最新のアイスクリームの設備を使って、誰にも決してまねできないようなオリジナルのアイスクリームバーが作りたい。しかも、味の違いがわかる大人に向けた本格的なものを。そんなアイデアから、PARM(パルム)の開発は始まりました。

“大人”が満足できる、極上のなめらかさ

新商品のコンセプトは、味わいはもちろん、極上のなめらかさです。繊細な舌をもつ日本人は食感や口当たりを重視します。特においしさに敏感な人ほどそのこだわりが強い。そんな違いのわかる“大人”が満足できるものを作りたい、という思いでした。

本格さを求めて・・・口どけはもちろん、なめらかさ、ちょうどいい甘さ、へのこだわり

違いがわかる大人向けのアイスクリームということで、風味高い本格的なバニラアイスクリームを目指しました。チーズを使ってコクを出したり、バニラの風味がしっかり香るように工夫したり。……という風に、言葉にしてしまうとずいぶん簡単に聞こえますが、実はその作業はなかなか大変でした。味や食感、そして口どけはもちろんのこと、柔らかい、固い、甘い、甘くない、などなど、注意点はたくさんあります。研究所で何度も食べ比べては配合を調整しました。

一番大変だったのは、実際に工場でアイスクリームを製造するところでした。数ヶ月間は工場にはりつき、なめらかを追求するために、当社の装置開発研究所等設備担当と共同で、アイスクリームの食感に影響を与える工場の設備などを独自改良しました。

そして、改良を加える度にアイスクリームの配合を微調整し、工場の設備を再検討して製造条件を変更していきました。その度に、何度も何度もテストを繰り返し、たくさんのアイスクリームを試食する。そういったことを数ヶ月間ずっと繰り返し、ベストな製造条件を導き出していったのです。

アイスクリームとチョコを同時に味わえる、そんなアイスクリームを作りたい

完成するまで本当にたくさんのチョコを試食しました。チョコはビター、ミルク、ホワイトそれぞれ50〜60種類ずつは味を見ました。チョコの風味を強くするために、カカオマスやカカオバターを多く入れると口どけが悪く、後味がチョコばかりになってしまうし、けれどもそれが少ないと物足りない。バニラとのバランスや一体感にはこだわりました。

また、PARM(パルム)のチョコで特にこだわったのは、噛みだしのやわらかさとなめらかな口どけです。パリっと割れずに、しっとりとして、生チョコのような噛みだしを実現することに、苦労しました。厳選した植物油脂を配合して、特長のある食感を実現できました。

おいしい原料を使うだけでは、バランスが崩れる

よく、おいしい素材を使えば使うだけおいしいものが出来ると思われがちですが、実はそうとも言えないのです。 特にバニラとチョコの相性が大切なPARM(パルム)の場合には、いくらおいしい原料を使っても、バランスが崩れてしまうとどちらかの味が強くなりすぎてしまいます。アイスクリームは、口の中で味の余韻を楽しむものですから、口にした時にチョコだけを感じても、逆に、後味のチョコが強すぎても完璧ではない。最初から最後までバニラをチョコと一緒にしっかり楽しめるような、“アイスクリームとしておいしい味”を目指しました。

たくさんの期待と不安

見た目に斬新さは無い。けれど、味わいと極上のなめらかさが特長のアイスクリーム。この違いがお客さまに伝わるのか?ただの自己満足な製品ではないだろうか?過去に同じ様な商品が売れなかっただけに、発売当初はとても心配でした。

そんな開発者の想いを乗せたPARM(パルム)は2005年ついに完成し、発売を迎えます。

次々と登場するPARM(パルム)の新フレーバー

PARM(パルム)が目指している“大人が贅沢さを感じられる味”であることがまず重要です。コーヒーや紅茶といった昔からアイスとして人気のある定番フレーバーを中心に、(どれだけ味のバリエーションをつけられるかという部分で工夫しながら、新しいフレーバーを考えていきます。

たとえば、コーヒー味はアイスクリームのフレーバーとして昔からあるものですが、それを「エスプレッソ」にしてみたり、「モカ」にしてみたり、表現や味づくりに時代性を取り入れていきます。また、PARM(パルム)が評価されていることの一つは“ちょうどいい甘さ”です。どんなフレーバーでもそこはブレないように気をつけています。

「ストロベリー」など、フルーツ系の味作りへの配慮

味作りにおいて特に気を遣うのは、「ストロベリー」などのフルーツ系です。ストロベリーのおいしさを引き出せるよう、甘みと酸味のバランスには苦労しました。味のわかる大人のお客さまに満足していただくためには、選び抜いた素材を惜しまずに使い、その味を十分に活かしていく味作りが大切だと思っています。

日常のちょっとした贅沢を感じられる大人向けのアイスクリームの登場

2005年に発売された直後、実は販売実績はあまり芳しくありませんでした。その要因のひとつはずばり“価格”でした。発売当時300円の箱アイスクリームが主流のなか、PARM(パルム)は350円。

今でこそ、“ちょっと贅沢な大人向けアイスクリーム”として根付いていますが、発売当時は子供向けかファミリー向けの商品がほとんどだったので、なかなか売場の確保ができませんでした。他のアイスクリームよりも50円高いというその“差”が、見た目ではわかってもらいにくかったのです。

シンプルで贅沢、が伝わらない

大人が満足できるシンプルで贅沢なアイスクリームを目指したわけですが、見た目は他のバーアイスクリームとそんなに違わないので“おいしい”の中身が伝わりにくかった。そこで、PARM(パルム)というブランドを知ってもらい、大人向けのアイスクリーム市場を開拓していかなければなりませんでした。それが初期の大きな山でもありました。

おいしさをわかってもらうためには、食べてもらうしかない

まずおいしさをわかってもらうには、食べてもらうしかないだろうと、色々な工夫をしました。大々的にCMや広告を出すことよりもまず、コンビニやスーパーの売場を確保して、お客さまがすぐPARM(パルム)を手に取れる状況を作っていかなければと考えました。

お客さまに食べてもらうために、商品を導入していただいたお店では積極的に試食販売を行いました。お客さまにPARM(パルム)のおいしさを実感してもらい、購入していただく。そうすることで実績を作っていき、その成功経験をもって次のお店に仕掛ける。そんな地道な活動から展開を増やしていき、お客さまに手に取ってもらえる状況を作っていきました。

大人向けのアイスクリームという市場を確立した

PARM(パルム)の登場が、大人向けアイスクリームという市場を確立したと思っています。

これからもさらにみなさまにご愛顧いただけるように、店頭での試食など、お客さまとPARM(パルム)との直接の接点はこれからも作り続けていきたいです。今までは決まったフレーバーしか食べたことのなかったお客さまに新たなフレーバーを試していただいたり、PARM(パルム)をまだ食べたことのないお客さまにもおいしいと思っていただけるようなきっかけづくりができたらうれしいです。